うつ病などのメンタル不調・精神疾患で休職された方にとって、「どうすれば復職できるか」という点は非常に気になるところです。また、企業によっては休職期間があまり長く設定されていないというケースもあり、それゆえ休職者は「できるだけ早く復職したい」と考えるケースもあります。
ここでは、そうした方々を対象に、“職場復帰への最短ルート”になりえるポイントについてご紹介します。(休職からの復職を目指すニューロリワークの資料請求はコチラ)
公開日:2021.02.08 最終更新日:2023.10.06
うつ病などのメンタル不調・精神疾患で休職された方にとって、「どうすれば復職できるか」という点は非常に気になるところです。また、企業によっては休職期間があまり長く設定されていないというケースもあり、それゆえ休職者は「できるだけ早く復職したい」と考えるケースもあります。
ここでは、そうした方々を対象に、“職場復帰への最短ルート”になりえるポイントについてご紹介します。(休職からの復職を目指すニューロリワークの資料請求はコチラ)
復職の成功の可否を決めるのは、いわゆる「気持ちの問題」だけではありません。復職に至るタイミングや企業との調整、または体力づくりなど、さまざまな要素が合わさって復職の成功へと至ります。復職の可能性を高めるためには、復職の際に企業から求められるポイントを押さえておくことが大切です。
復職を成功させるために最初に押さえておくべきなのは、「復職施設の担当者が復職を許可するときに見ているポイント」です。復職施設によっては、安易に復職の許可を出さないというところも少なくありません。
初めて休職する方であってもそうでない方であっても、休職中の方は「復職を絶対に成功させる」「休職はこれで最後」という気持ちで取り組んでいます。しかし、そうした想いが強いために休職原因が解消されないままに復職してしまうと、再休職のリスクが高いままとなってしまいます。
そして、もしも再び休職に至ってしまうと、その後は休職を繰り返すリスクが高くなってしまいます。そうなると復職への失敗体験が色濃く残ったり、「会社に迷惑をかけてしまっている」という自責の念が強くなり、復職へ向けての気持ちにブレーキがかかってしまいます。
こうした理由から、上述したように復職施設によっては復職判断が非常に慎重に行われます。
復職施設が復職を判断するポイントのひとつとしては、施設の利用者(つまりは休職者)が所属している会社の復職要件に達しているかが挙げられます。また、これを前提とした上で、その他にも主に以下の点が復職許可のポイントとなります。
【復職判断のポイント】
①基本的な生活習慣が、土日を含めて安定している
②毎日の起床就寝の時間が一定であり、昼夜が逆転していない
③読書やPC操作など、集中を要する作業を一定時間にわたって行える
④土日に必要なセルフケアを行い、休日に疲れを取って週明けから活動できる
⑤自身の症状を理解し、不調になったときに再発防止策が練られている
⑥復職後の通勤を想定し、週5日で決まった時間に決まった場所に通える
⑦通院や服薬を忘れることなく行える
一般的に、リワーク施設では上記の点が復職判断のポイントとして確認されています。(※リワーク施設によって多少の違いがあります。)
上記のポイントが満たされていない場合には、復帰によって再発率が高まり結果的に休職を繰り返してしまうことを防ぐために、リワーク施設の担当者は主治医や企業と相談をした上で復帰の時期について利用者と話し合いを行うこともあります。
リワーク施設の担当者が復職を許可しない理由として多いのは、⑥の「週5日定時に同じ場所へ通える」という理由です。
リワーク施設では、リワーク施設への通所が安定しない場合や訓練への参加率が悪い場合には、「復職許可を出すには未だ不十分」と判断されるのが一般的です。風邪などのやむを得ない事情を除き、週5日間遅刻欠席なしという状態を最低でも3ヶ月にわたって通所できているかがひとつの目安になると考えましょう。
こうした考えに対しては、しばしば「毎日決まった場所に通うのが必要であれば、図書館でもいいのでは?」「休職期間が3ヶ月もない場合はどうすればいい?」といった質問が挙がります。
前者の質問は、主にセルフリワーク(自宅療養や図書館訓練など)をされている方から挙げられる質問です。
図書館への通所(もしくは自宅周辺でのウォーキング・ジョギングなど)は、自身で負荷のコントロールが容易という特徴があります。また、取り組む時間も自由にコントロールでき、遅刻をしても誰にも責められることなく、欠席することを誰かに報告する必要もありません。
通勤訓練は、職場と同等の負荷がかかるところで行うことが望ましいといえます。そのため、「通勤に耐えうる体力があるかどうか」「毎日起きられるかどうか」「交通機関を利用できるか」「他者とコミュニケーションを図れるか」といった点を確認できることが大きなポイントとなります。こうした理由から、通勤訓練ではこれらの点を確認できる場所に通うことが効果的であるといえます。
後者の質問(=「休職期間が3ヶ月もない場合はどうすればいい?」)については、会社や家族のためにできるだけ早期の復職を目指している方から挙げられることがあります。
リワーク施設の利用を開始した段階で、残りの休職期間が1~2ヶ月しかないというケースも少なくありません。こうした場合、復職をしても体調不良によって再休職したり、安定していない状態で無理をしながら働いているというケースが多くみられます。こうしたケースは会社や家族に迷惑をかけてしまうだけでなく、自分自身も苦しい期間が続いてしまうことになります。そのため、焦らずに復職準備に取り組むことが結果としては一番の近道といえるでしょう。場合によっては、企業に休職期間延長の要望を伝えることも大切です。(休職からの復職を目指すニューロリワークの資料請求はコチラ)
上述した復職のためのポイントは、言い換えれば「復職するために達成していおくべき条件」といえます。そう考えると、復職までに取り組まなければならないことがいかに多くあるかが分かります。また、これまでに挙げたもの以外にも、休職期間中は企業とのやり取りや通院など、休職者自身がスケジュールを管理し、行わなけれればならないことが多くあります。
そうした中、これらの取り組みや活動をまとめて行うのが「リワーク施設」です。リワーク施設を利用することで、さまざまなメリットが得られます。
毎日通所することで、自然と生活習慣が整います。また、施設内ではスタッフと一緒に日々の生活リズムを確認するため、自身の生活リズムがどの程度安定しているかについて客観的に判断することができます。
リワーク施設によっては、職場復帰を想定したプログラムを提供しているところもあります。パソコンを使用する訓練や認知行動療法に基づくプログラムなど幅広いプログラムが提供されるため、プログラムを通じてさまざまなスキルを伸ばすことができます。
状況に応じて、スタッフが企業の担当者(人事・上司)と調整や交渉を行います。休職に至った理由が就業環境にある場合に、人事との交渉・調整が必要となるケースも少なくありません。しかし、こうした交渉や調整が苦手という方も多くみられます。この点、リワーク施設を活用することで施設のスタッフが企業と利用者(休職者)との間に入って復職へ向けた調整や交渉を行うことが可能となります。必要に応じて休職期間の延長や交渉なども行うため、休職者の負担を和らげることができます。
こうした交渉を「自分一人ではなかなかできない」という休職者・利用者も少なくありません。これらの交渉・調整を施設のスタッフが代行することで、利用者の負担は大幅に削減されます。
リワーク施設に通うことで、施設を会社に見立てた通勤訓練を行うことができます。毎日決まった時間に交通機関を利用して施設に通所することで復職時の負荷を想定し、基礎的な体力づくりが可能です。
リワーク施設には他の利用者も多くいるため、他者とのコミュニケーションを図ることでコミュニケーションスキルを養うことができます。リワーク施設の利用者どうしの交流の中で復職に成功されたという事例も多くあります。
リワーク施設では、施設スタッフによる通院の確認や服薬管理なども行っています。状況に応じて医療機関と連携しながら、訓練プログラムを進めていきます。
以上が、リワーク施設を活用するメリットです。
労働者にとって数ヶ月にわたって離れていた職場への復帰は、非常に負荷がかかるものです。そのため、心身の健康を実現・維持するためにはリワーク施設を活用し、復職の専門家に頼りながら会社に見立てた施設で訓練を実施することが効果的です。
また、上述したように、適切なリワーク施設を活用することで、再休職を防ぐこともできます、再休職を防ぎ、安定した復職・就労を実現するという意味でも非常に効果的な手段です。適切なリワーク施設を活用して復職された方は、そうでない方と比べて就労継続率が1年で約2倍、2年で3倍以上の差があることが分かっています。すなわち、リワーク施設の活用は、それだけ復職成功率が高くなるということを意味しています。
なお、復職を考える上では企業側の担当者の不安を払拭する必要もあります。企業の担当者は、「どれくらい働けるのか?」「前の部署に戻しても大丈夫なのか?」「休職した原因は解決できたのか」「再度、休職してしまうのではないか?」など不安に感じることも少なくありません。
そのため、リワーク施設に通所し、そこでの訓練で得られる情報を企業と共有することで、企業側も安心して受け入れることができます。こうした点も、リワーク施設を活用する大きなメリットのひとつです。
リワーク施設にかかる利用料などについては「リワークを利用するために費用はどのくらいかかる?|施設ごとに徹底解説!」にまとめています。
心身の不調によって退職や休職に至った場合、就労や復職を目指す上で行うべきことはたくさんあります。この点、復職を支援するリワーク施設の利用には就労や復職を目指す上で役立つ以下のメリットがあります。
・生活習慣が整う
・職場復帰を想定したプログラムを受けられる
・企業との調整や交渉を行える
・会社に見立てた施設で通勤訓練が行える
・他者とのコミュニケーションを図れる。
・通院の管理・医療機関と連携を行える。
リワーク施設のひとつであるニューロリワークでは、就労や復職を目指す上で役立つさまざまなプログラムを提供しています。脳や身体の健康を実現するためのブレインフィットネスプログラムをはじめ、コミュニケーションスキルやビジネススキルに関するプログラム、さらには認知行動療法に基づくプログラムなど、離職・休職期間中に身に付けておきたい能力に関するプログラムを多く提供しています。各プログラムの見学も承っていますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。(ニューロリワークの見学をご希望の方はコチラから)
【note公式ページ】
《注目記事》『精神疾患者数400万人時代の到来
リワーク支援施設「ニューロリワーク」がこの社会でできること』
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※ニューロリワークでご提供するプログラムは、事業所や季節・時期によって異なります。
事業所ごとのプログラムは各センターの紹介ページにて掲載させていただいております。
ご興味のある方は以下のリンクよりご確認ください。
プログラム表はコチラ↓
■ニューロリワーク三軒茶屋センター
三軒茶屋センタープログラム表
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梅田センタープログラム表
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(写真素材:PIXTA・photoAC)