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うつ病などのメンタル不調になると難しくなる4つのこととその対策

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公開日:2022.05.31 最終更新日:2023.08.14

うつ病などのメンタル不調を発症すると、これまで何事もなく行っていた日常のことが急にできなくなってしまうことがあります。そのような状態になると「怠慢だ」と自分を責めてしまうこともあるかもしれませんが、これは怠慢ではなく、症状の1つであるというケースが多くあります。このような症状が現れている場合は、まずはしっかり休養をとることが大切です。

今回は、メンタル不調によってできなくなる日常の事柄について、特に多い事例とその対策をご紹介します。(メンタル不調からの復職を目指すリワーク施設の資料請求はコチラから

目次

①規則正しい生活リズムの維持

規則正しい生活
メンタル不調によって困難になることの1つ目は、規則正しい生活リズムの維持です。安定した生活リズムを維持できず、食事や睡眠などの生活習慣が乱れてしまいます。

特に睡眠に課題が生じることが多く、「夜に寝付けない」「中途覚醒が増える」「朝、起きられない」など、睡眠のリズムが乱れたり、睡眠の質が著しく低下したりといった症状が現れます。

うつ病の方の8~9割に不眠症の症状が見られるといわれていることや、不眠を訴えている方はうつ病を発症するリスクが不眠のない方に比べて高いといわれていることなどからも分かるように、不眠とメンタル不調には深い関連があります。そのため、睡眠に課題を感じるようになった場合は担当医に相談の上で適切に対処するようにしましょう。

睡眠の質を改善は、日中の過ごし方を工夫することでも可能です。「朝起きたら、太陽の光を浴びる」「就寝前のスマートフォンの利用を控える」「夕方以降のカフェインの摂取を控える」「入浴や食事の時間を見直す」など、日々の過ごし方を見直すことで、改善できる場合があります。

②身の回りの整容

身の回りの整容
メンタル不調によって困難になることの2つ目は、身の回りの「整容」です。整容とは、「身だしなみを整えること」です。洗顔、入浴、整髪、爪切り、髭剃り、化粧などが億劫に感じるようになり、次第に疎かになっていくことがあります。「朝の準備にいつもより時間がかかり、歯磨きの時間がなくなってしまう」「帰ってからボーっと過ごす時間が長くなり、お風呂に入る時間がなくなってしまう」など、日常のことが少しずつ難しくなっていきます。こうしたケースでは、最初のうちは「1日くらいいいか」と軽く考えることから始まり、次第にそれが常態化し、日常生活全般に影響が現れるようになることが多い傾向にあります。

これらを踏まえたうえで、身の回りの整容ができなくなっている場合はメンタル不調のサインかもしれないことを認識し、まずは十分に休養を取ることが大切です。

③認知機能の維持

認知機能の維持
メンタル不調によって困難になることの3つ目は、記憶力や注意力などの認知機能の維持です。「物覚えが悪くなった」「忘れっぽくなった」「集中力が続かない」など、認知機能の低下を感じるケースも少なくありません。

ストレス過多な状態が続き、コルチゾールの分泌量が増えると、記憶力、判断力、集中力など認知機能の低下が引き起こされます。「なんだか忘れっぽい」「注意散漫だ」と感じることが増えた場合は、そのサインを見逃さずにしっかり休む必要があります。

④好きなことに取り組むこと

ネガティブな行動
メンタル不調によって困難になることの4つ目は、好きなことに取り組むことです。うつ病などのメンタル不調により、やる気が減退することは広く知られています。また、自分が好きで取り組んでいた趣味などに意欲が湧かなくなることや、人付き合いや他者と会話することが億劫に感じることもあります。そうして次第に出かけることへ抵抗感を感じ、自宅に引きこもりがちになるケースがあります。

「好きなことに意欲が湧かない」「やる気が減退している」といった場合は、心身が休養を必要としています。やる気や意欲が回復してくるまで無理をせず、時間を置くことも必要なケアです。

メンタル不調で日常のことができなくなったら

症状と改善策
メンタルに不調なると、上述した以外にも服薬管理や金銭管理などが困難になるケースがあります。これらは日常生活での小さな変化ではありますが、こうした症状が現れている場合は放置せず、しっかり対策をとる必要があります。

不安な場合は、まずは医師に相談しましょう。専門家の方に相談することで、症状が悪化する前にどういうサインが現れるのかを知り、必要な対処が行いやすくなります。病院へ行くことに抵抗を感じることもあるかもしれませんが、症状が悪化してからの通院では長期間の治療が必要になるケースが多いため、早期の受診が望まれます。

症状の早期発見と早期治療につなげるためには、日常の小さな変化を見逃さず、積極的に行動を起こすことが大きなポイントです。(メンタル不調による休職中に活用できる施設の見学をご希望の方はコチラから

家族から注意されたら…

家族からの注意
これまで当たり前のように行っていた日常の行動が困難になってくると、家族などから「なぜこんなことも?」と注意を受けることもあるかもしれません。その理由の多くは、病気に対する知識や理解が不十分であることが考えられます。

抑うつ症状が強いと自分の状態を説明することも億劫になりがちですが、まずは自分がどういった状態で、何ができないのかを伝えることが理解を得る第一歩です。自分自身で説明するのが難しい場合は、医師の診断書の所見で症状や状態を書いてもらうなど、専門家の視点からの説明を得るのが望ましいといえます。

少しずつ改善していくことの大切さ


メンタル不調によってできなくなる日常の取り組みの中では、上述したように「規則正しい生活リズムの維持」「身の回りの整容」「認知機能の維持」「好きなことに取り組む」が特に多くなっています。最初は日常の小さな変化ともいえますが、これらは身体から発されるメンタル不調のサインである可能性があります。早期発見・早期治療につなげるためにも放置せず、しっかり対策をとることが大切です。

 自立訓練(生活訓練)事業所のニューロリワークでは、うつ病やメンタル不調のある方を対象に、生活習慣を支える「ブレインフィットネスプログラム」などを行っています。毎日決まった時間に決まった場所へ通うというトレーニングをはじめ、社会参加や復職・再就職に必要な知識学習や能力開発、体力回復や生活習慣改善のための多様なプログラムを実施しています。

 メンタル不調により就業や日常生活が困難という方は、お気軽にご相談ください。(事業所の見学をご希望の方はコチラから

【参考文献・参考サイト】
(写真素材:PIXTA・photoAC)

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